株式会社河村機械工業所

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コンポジット・炭素繊維とは

コンポジットとは? 炭素繊維とは? CFRTPとCFRPの
違いは?
母材の樹脂の違いによる
炭素繊維複合材と長所と短所

コンポジットとは?

コンポジットとは。
2つ以上の素材を組み合わせて、得られる材料のことです。

例えば鉄筋コンクリートはセメントと鉄筋を組み合わせた複合材料となります。この場合、セメントの様に全体を一体化する役割の材料を母材(マトリックス)と言い、鉄筋の様にセメントを強化する材料を強化材(補強材)と言います。

CFRTP(Carbon Fiber Reinforced Thermo Plastic)と呼ばれるコンポジット材の場合では母材は熱可塑性樹脂、強化材が炭素繊維、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)では母材が熱硬化性樹脂、強化材が炭素繊維となります。

強化材には炭素繊維以外にもガラス繊維や天然繊維など様々な繊維が用いられます。

炭素繊維とは?

ISOによると、【有機繊維を燃焼して得られる炭素含有率が90%以上の繊維】と定義されてます。
炭素繊維はその原料の違いで大きく2種に区分けされPAN(ポリアクリルニトリル)原料のPAN系炭素繊維と、石油や石炭から得られるピッチ原料のピッチ系に区分されます。

炭素繊維の大きな特徴は、軽く、強く、硬いことです。軽い=比重は鉄の約1/4、アルミの約2/3、強い=比強度は鉄、アルミの10倍以上、硬い=比弾性率は鉄、アルミの5倍以上、となります。その他の特徴として、熱膨張率(ほとんど0、温度変化での伸び縮みなく寸法安定良)、減衰特性(振動を収束させる)、電磁シールド性、Ⅹ線透過性、耐吸水性など多くの特徴を持っております。

CFRTPとCFRPの違いは?

市場の炭素繊維強化材の大半はマトリックス樹脂が熱硬化性樹脂を用い、単に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)と呼ばれることが多く、特に<熱硬化性>と表記しない場合が多く見られます。

これに対し、後発の炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)はこれらと区別され<熱可塑性>と表記されます。(他に熱可塑性CFRPなどと呼ばれる場合もあります。)

代表的な熱可塑性樹脂にポリプロピレン、ナイロン、ポリアセタール、熱硬化性樹脂にエポキシ、フェノール、ビニルエステルなどがあります。
河村機械工業所では主にCFRTPをはじめとした熱可塑性樹脂を用いた複合材の加工をしています。

母材の樹脂の違いによる
炭素繊維複合材と長所と短所

CFRTP 熱可塑性樹脂

  • ・化学反応が不要のため、短時間で生産できる。
  • ・リサイクルが容易。
  • ・樹脂の種類が豊富、用途に合わせた選択が可能。
  • ・樹脂によっては、熱硬化性樹脂より耐熱温度が高い。
  • ・炭素繊維の含浸性が弱い、接着力が弱い。

CFRP 熱硬化性樹脂

  • ・炭素繊維と含浸性や接着力が強い。
  • ・比較的低い圧力で成形可能。大型製品向き。
  • ・成形時に化学反応が必要、比較的長い時間が必要。
  • ・リサイクルが難しい。
  • ・樹脂品種は少ない。
  • ・原材料の低温保管が必要。

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